先日のあおり運転に関連して。ウン十年前の話です。
実話に基づいてますがあくまでフィクションです・・・。
04180012ナンバ消し


その日、とあるカークラブのツーリングの帰り道でワタクシは欲求不満にナッターマンだった。

決して、隣に乗せていたおねいちゃんと会話が弾まなかったせいではなく、また自動販売機のつり銭が出てこなくて途方にくれたわけでもない。渋滞+集団行動でペースは遅いわ、熱ダレとパーコレーションでエンジンは何度も気絶しそうになるわで気持ちよくドライブができなかったことが原因だったわけですが・・・。

まあともかくその解散後の帰りの高速道路でのこと。

タイムマシンの後方にピッタリと張り付く17系のクラウン(当時最新モデルだった)

もしかして覆面パト?

イヤな予感がして一旦走行車線へ。
するとそのまま加速してさらに前方を走っていたワゴン車の後ろにピッタリと張り付き、軽くアオルような感じでプレッシャーをかけはじめた。

メッキっぽい大径アルミホイールにちょい落ちた車高。濃い目のスモークガラス。

当然、覆面ではない。周囲を威圧するようなちょっとヤバ系のオーラを放っていた。



ちょうど登りの山道にさしかかり80km規制の区間に突入。

走行車線もつまり気味で車線変更できないまま、あえぐような走りでワゴン車からはディーゼルの黒煙が派手に出ていた。

もし先を急いでいたしても、あのアオり方はちょっと・・・。

そんな状況を周りのクルマも感じ取ったようだった。

なんとなく、クラウンを避けるようにまわりのクルマが距離を置き始める。

そんな状況を見かねたのだろう、走行車線側を走っていた一台のクルマがわざわざ車間を空けてワゴン車を迎え入れたようだった。

どうにか走行車線に入り、ハザード点滅で礼を言うワゴン車。

そのやりとりを見て、他人事ながら少しホッとしたワタクシだった。

くだんのクラウンは道を譲ってもらったにもかかわらず、周りを蹴散らすようにさらに速度を上げ遠ざかっていった。

とっとと逝ってくれ・・・ワゴン車も含め、周りのクルマはみんなきっとそう思ったにちがいない。



・・・だが、この何気ない出来事が、過去10年でもワースト3に入る「 不 幸 」のはじまりだったのである。


つづく